生命科学におけるオープンデータの理想と現実.pdf

2017-12-13T04:47:06Z (GMT) by Shigeru Yatsuzuka
<p>生命科学系データベースアーカイブ(以下、アーカイブ)は、個々のライフサイエンス研究者・研究機関が生み出したデータセットを長期間にわたり安定的に維持・保管するためのサービスである。アーカイブは、2017年11月末時点で130以上のデータセットを収録している。</p> <p>一方、欧米では2010年代に入ってからオープンデータ・オープンサイエンスが強く主張され始めた。特に近年ではFAIRデータ原則(Findable, Accessible, Interoperable, Reusable)が提唱され、科学界全般に広く受け入れられつつある。このような欧米の潮流は日本の科学界にも大きな影響を与えている。</p> <p>ライフサイエンス分野はDNAやタンパク質のデータバンク化が以前から進んでおり、科学全体から見て、研究データの公開や共有が最も進んだ分野の一つと言える。</p> <p>しかしながら、オープンデータ・オープンサイエンスやFAIRデータ原則といった理想を唱えるだけでは、研究データの公開や共有は進まない。ライフサイエンスにおける研究データの現実を関係者が認識する必要がある。本講演では、アーカイブにおける演者らとデータセットとの日々の格闘を通して研究データの現実を明らかにする。</p> <p>そして、ライフサイエンスの研究データをFAIRなものにするために、とりわけデータ作成者以外の人が再利用できるデータにするためには何が必要なのかについて提言を行う。</p>